2026年度公募プログラム
[医学教育統轄センター]
地域貢献ができる学部合同人材育成実習プログラム
活動代表者
医学教育統轄センター・教授 春田淳志
医療だけでなく、幅広い分野の学生が郊外の地域住民と交流し、共に学び合うプログラムです。
地域のリアルに触れる中で、学生には“地域を視る力”が育まれ、地域には新たな気づきと活力が生まれています。
このプログラムは以下のプロセスで実装する。
1.地域の選定と地域の支援体制の構築:人口減少や高齢化、地理的な状況などを加味し、代表者が地域を選定する。2024年度は北海道稚内市、群馬県みなかみ町、岐阜県美濃市を拠点とした。2025年度は、全学部学生を対象とし、秋田県五城目町・湯沢市、長崎県佐世保市宇久島、宮崎県高原市、大分県中津市などを加え、地域のステークホルダーをハブにし、地域住民は学生を受け入れる実行委員会等を設置し、地域診断を支援できる体制を構築する。
2.事前準備:地域診断の方法は、オンラインで対象学生に教員が講義を行い、学生は地域診断のノウハウを理解する。学生は、インターネット上や統計資料としてある地域の医療・生活に関するデータをもとに、フィールドワークの計画を立てる。事前に地域住民への聞き取りなどもオンラインツールを用いて、実施する。インタビューの方法やフィールド調査の方法についても事前に学ぶ。これらのプロセスは、前年度に関わった学生がファシリテーターとして関わり、地域医療・地域診断の経験がある医学部の教員や地域看護に携わっている看護医療学部の教員などが支援する。
3.地域のフィールドワーク:8月の7-10日間あるいは2月の7日間を使って、現地に赴き、フィールドワークを行う。インタビューやフィールドワークを基にした調査を学生が手分けして集め、日々探索した情報を共有しながら、地域診断を実施する。最後に、地域住民に調査の結果の一部を共有し、優先順位が高い地域の課題を解決する提案を行い、地域住民からフィードバックをもらう。
4.地域診断の振り返り:参加した学生は、地域診断のプロセスを振り返り、地域診断について学んだこと、地域住民や学生間で協働することで気づいたこと、全体に改善が必要なことを個々で報告書としてまとめる。報告書を記載した後、グループで振り返りを行い、互いの学びを共有し、改めてこれから医療者として何を学ばなければならないかを報告書内に記載してもらう。
5.地域住民の振り返り:関わってくださった地域の方たちに、Zoomを使ってオンラインインタビューを行う。学生が地域に関わることで地域にどのような変化があったのかについて聴取し、プログラムの課題等も明らかにし、次年度のプログラム改善に活用する。
6.参加型アクションリサーチ:このPlan-Do-Study-Actのプロセスを明らかにし、転用可能なプログラムを開発する。
(スケジュール予定)
2026年2月~3月 地域の選定
2026年5月~2026年6月 2026年度プログラム参加学生の募集
2026年6月~7月 事前準備
2026年8月 あるいは2027年2月 地域のフィールドワーク(うち7-10日間の予定)
2026年9月 あるいは2027年3月 地域診断の振り返り・地域住民の振り返り
2026年10月 あるいは2027年3月 報告書を提出し、プログラムの評価と翌年度の準備
