2010年度公募プログラム
日米共同バイリンガル・サマープログラム「自分で創るニューヨーク学習体験」
活動代表者
ニューヨーク学院(高等部)学院長 迫村 純男
今年で20年目を迎える慶應義塾ニューヨーク学院のバイリンガル・バイカルチュラル教育ならではの創造的異文化体験サマープログラムです。2010年の映像制作のテーマは「自分で創るニューヨーク学習体験」。

1)運営主体
本事業はニューヨーク学院が主催し、本塾大学大学院メディアデザイン研究科、DCTV、NYアニメ・フェスティバルなどの協力を得ながら実施した。日本における参加者募集、広報については慶應義塾ならびに一貫教育校のご支援をお願いした。
2)サマー・プログラム実施時期
2010年7月末から8月初旬:2週間にわたり、参加者は学院の寮で生活した。
3)実施形態
日米の参加者(日本53名米国25名)を募った。過去のサマープログラム成功の要因でもある「KANYOS(Keio Academy of New York Online System)」(参加者・保護者・教職員の情報交換や交流促進を目的としたオンライン・ツール)を活用し、プログラム開始前から参加予定者のコミュニケーションを促進、事前に予備学習やテーマの共有化をはかった。またこのKANYOSを通じて、プログラム中もリアルタイムで参加者の保護者と活動内容を共有した。ニューヨーク学院における2週間のプログラムでは以下のような共同学習、共同ワークショップなどを行った。
- 日本人参加者には英語によるコミュニケーションの授業(ESL)、米国人参加者には日本語の基礎や日本文化のクラス(JSL)を個別に実施した(平日午前の2時間程度)。
- メディア制作の共同プロジェクト(映像制作)をおこなった。
- 日米の専門家による特別講演やワークショップを開催した(専門家の招聘などについて、NYアニメ・フェスティバル、Japan Societyなどと連携した。)。
- スポーツや各種ゲームをおこない、相互交流をはかった。
4)設備および実施環境
慶應義塾大学デジタル・メディア・コンテンツ研究機構(DMC)、NTTサイバースペース研究所の協力を得て、最新の映像符号化方式に準拠したフルHDリアルタイム遠隔会議ソフトウェアを活用して、東京(慶應義塾大学三田キャンパス)とニューヨーク学院を結ぶテレビ・カンファレンス形式により、専門家による特別講演やワークショップをおこなった。この特別講演は通訳を配置して実施した。プログラム運営において、教室、宿泊施設、食堂などはすべてニューヨーク学院の施設を利用した。
5)スタッフ
プログラム期間中の日常生活指導についてはニューヨーク学院の教職員があたったほか、日米間の文化交流、異文化間教育の専門家を招聘し、参加者間の異文化コミュニケーションを促進するように努めた。また、映像制作のセッションは、ニューヨーク・マンハッタンにある、青少年向けの映像制作教育で30年以上の経験を持つDCTVのインストラクターを講師として招聘した。
6)リスク管理
日本からの旅行については、入札方式で代理店を選定し、旅行保険の最低基準を設定するなど、出発から帰国までのリスク管理を厳正におこなった。また、プログラム期間中はニューヨーク学院の保健センター、警備、食堂、寮などが協力して通常の授業期間と同等の危機管理体制を確保した。また、日本からの参加者については、渡米、帰国の際に引率者が同行した。