2023年度公募プログラム
[環境情報学部]
サステイナブルキャンパスプログラム
活動代表者
環境情報学部長 一ノ瀬友博
カーボンニュートラル、資源循環、自然環境、健康と地域、食と農の視点からサステイナブルなキャンパス、そしてサステイナブルな地域づくりを目指します。学生、生徒はもちろんのこと、多くの教職員の参加も期待しています。

サステイナブルキャンパスをアウトカムとして設定し、5つのプロジェクトを立ち上げた。それぞれCN、資源循環、自然環境、健康と地域、食と農プロジェクトである。教員がとりまとめ役を担い、プロジェクトに参加する学生を募集した。CNプロジェクトは有野洋輔特別招聘准教授、資源循環プロジェクトは塚原沙智子准教授、自然環境プロジェクトは一ノ瀬友博教授、健康と地域プロジェクトは秋山美紀教授、小熊祐子准教授、石川志麻専任講師、内山映子特任教授、食と農プロジェクトは長谷部准教授が担当した。湘南藤沢中等部・高等部においては、成田教諭の指導の下に取り組まれてきた環境プロジェクトが参画した。
CNプロジェクトでは、SFCにおける省エネ、創エネの検討を元に、2030年におけるカーボンニュートラル実現に向けたロードマップを作成した。施設利用者の行動変容を促すために張り紙やポスターを設置し、省エネ効果を検証した。加えて、SFC周辺地域には農地が多いことに着目し、営農型太陽光発電の先進地を調査し、SFC内外への導入可能性について検討した。資源循環プロジェクトでは、ごみ箱のデザインの刷新により古紙回収を開始するとともに、正しい分別やペットボトルの3分別(ボトルとキャップとラベル)を呼びかけた。ウォーターサーバの設置により500mlボトル換算で1日あたり67本の水が利用されたことが明らかになった。また学内のカフェでテイクアウト用のリターナブル容器を導入した結果、約6割の利用者がリターナブル容器を選択し、ほぼ全ての容器が返却された。これらの活動がプラスチック利用削減につながることが明らかになった。自然環境プロジェクトでは、これまで一ノ瀬友博研究会で進めてきたキャンパスの生物相モニタリングを継続するとともに、看護ビオトープをはじめとしたキャンパス内の侵略的外来種の除去など自然再生を進めた。さらに、慶應義塾大学の学校林である南三陸の森の炭素蓄積量と生物相のモニタリングを実施した。2024年4月には湘南藤沢キャンパス全体を環境省の自然共生サイトとして申請予定である。健康と地域プロジェクトでは、株式会社スタジオスポビーと連携し、エコライフアプリ「SPOBY」を用いた実証実験を約2ヶ月間行った(参加者総数約200名。アンケート回答者35名、藤沢市後援)。また、NPO法人フリークラブ湘南と連携し、障がい者の皆さんと学生によるペットボトルキャップ回収・リサイクルを実施した。食と農プロジェクトでは、遠藤・御所見地区において、水田や畑地を借り受け、学生が中心となって米や野菜の生産を行った。10月には授業の一環として総合政策学部、環境情報学部の留学生が稲刈りを体験した。湘南藤沢中等部・高等部の環境プロジェクトについては、これまでの活動をまとめた冊子を印刷した。
11月にSFCにおいて開催された万学博覧会のサステイナブルキャンパスプログラムセッションにおいてこれらの活動の成果を発表した。自然環境プロジェクトについては、2月下旬に東京ビッグサイトで開催されたグリーンインフラ・ネットワーク・ジャパンにおいてポスター発表を行った。2023年度の成果は、SFCサステイナビリティレポートとしてとりまとめる予定である。
SFCサステイナブルキャンパスプログラム
「サステイナブルキャンパスプログラム」が未来先導基金公募プログラムに採択
アプリを使ってカーボンニュートラル
行動変容プロジェクト
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)でサステイナブルキャンパスに関わる脱炭素化に向けた行動変容プロジェクトを開始