2008年度公募プログラム
2008年度 慶應義塾派遣交換留学制度促進奨学金

活動課題(テーマ)
慶應義塾派遣交換留学生として、派遣先大学で優秀な成果を修めた学生を表彰し、副賞として奨学金を授与する。また、表彰された学生の留学経験を塾の学生が共有できる機会を設けることにより、留学を希望する学生への情報提供を行なう。これらの活動を通じて、義塾として塾生の留学を奨励する。
担当
国際センター所長 小尾晋之介
主な活動メンバー
国際センター所長(理工学部教授)小尾晋之介
国際センター学習指導主任(文学部教授)河内恵子
国際センター事務長 隅田英子
国際センター課長 屋部 史
国際センター係主任 島根純子
国際センター 槙島あや子
国際センター 長川 愛
国際センター 盛苓苓
国際センター 真下恵実
事務担当部門
学生部(国際担当)
塾生の留学を奨励し今後の国際的な活躍を支援するものとして、慶應義塾派遣交換留学生として派遣
先大学で優秀な成果を修めた塾生に奨学金を授与した。概要は以下のとおりである。
対 象:2007 年度派遣交換留学生で帰国した者(104 名)
応募書類:派遣先大学での成績表、エッセイ(A4 用紙5 枚以内)
周知方法:国際センターホームページに掲載するとともに、対象学生にはメールでも周知
応募者数:41 名
受賞者数:20 名
奨学金:10 万円
選考基準:留学先での成績およびエッセイによる派遣先での経験と今後の発展性
募集時期:2009 年1 月30 日締め切り、2 月27 日合格発表
選考方法:応募書類に基づき、国際センターで交換留学生の選考を担当する複数の委員による選考(小尾所長、河内学生交換・在外研修委員長)
授与式:2009 年3 月25 日 三田キャンパス 演説館 午後1 時
授与式参列者:受賞者17 名およびその家族、坂本理事、小尾所長、隅田次長、国際センター担当者授与式実施状況:創立150 年記念未来先導基金 ・慶應義塾派遣交換留学促進奨学金の授与式が、3 月25 日午後1 時から三田キャンパス演説館で行われました。
この奨学金は、今後の国際的な活躍を支援するものとして、派遣先大学で優れた成果を修めた慶應義塾大学派遣交換留学生20 名に授与されました。
授与式では、小尾国際センター所長による審査講評の後、坂本常任理事から学生へ表彰状の授与ならびに未来先導基金に関する概要説明を含む祝辞がありました。最後に、交換留学生を代表して、法学部政治学科4 年石見英里奈君が、慶應義塾派遣交換留学の意義深さを自身の体験を踏まえてスピーチをしました。
(1)留学中の学生のモチベーションの向上
交換留学中の学生に対して、帰国後に本奨学金に応募する機会のあることを周知したことで、留学中の勉学の励みとなり、留学先で様々な困難に遭遇した際にも、留学途中での授業放棄や成績の低下を防止し、学生の意欲の向上につながったものと考える。
(2)帰国学生の今後の国際的な活躍の支援
奨学金応募者には、留学に関するエッセイを作成することを通じて、改めて1 年間の留学で自分が何を学ぶことができたのかについて考える機会を提供することができた。また、奨学金受賞者については、海外での留学の成果、活躍が評価され、表彰受けることにより、誇りと自信を持たせることができた。今回奨学金を授与された学生の中には、卒業後、研究をさらに深めるために海外の大学院への進学準備を始めている学生も見られた。なかでも、文部科学省長期派遣制度での奨学金受給が決定した者もおり、このプログラムが優秀な人材をさらに後押しする効果が明らかとなった。
(3)学内への情報提供
慶應義塾として優秀な塾生を派遣生として選出するためには、交換留学制度への応募者数が増加するよう塾生への広報活動を直接・間接的に強化する必要がある。奨学金を授与された優秀な派遣生には、彼ら自身の成功体験について留学フェア等で体験談として塾生に報告してもらう予定になっている。このような体験報告の場を設けることで、義塾派遣交換留学制度の学内の認知度が高まり、今後、交換留学を挑戦する塾生が増加することが期待される。また、外国語教室教員を始めとする学内関係者に対しても150 年事業の一環として情報提供がなされることにより、学生に対する指導や情報提供の形となって現れることが期待されるが、その効果を直接的に評価することは困難で、今後の課題でもある。
慶應義塾としては、多くの優秀な塾生を交換留学生として選出・派遣し、国際的な体験を積んだ学生が、グローバルな視野を持って社会の先導者となることを期待している。この目標を達成するための施策の1 つとして、国際センターでは世界のトップレベルの大学との協定の運用をより積極的に進めており、塾生が留学可能な協定大学数は確実に増加している。しかしながら、交換留学制度の意義が必ずしも理解されてはおらず、実際に応募する塾生の数はさほど増加していない。その結果、応募者の層は薄く、必ずしも優秀な学生をひきつけることができていないことから派遣先大学の受け入れ要件を満たすことのできる応募者の数は派遣人数枠の増加に追いついていないのが現状である。
しかし、この奨学金のために提出されたエッセイや成績表を確認することで、交換留学の成果を挙げている塾生が確実にいることが確認できた。この経験を糧によりよい交換留学制度に発展させていくことを計画している。