2019年度公募プログラム
[体育研究所]
KEIOスポーツレガシー
−東京2020 オリンピック・パラリンピック英国サポートを通じた“生きる力”を備えた人間育成プロジェクト【KEIO 2020 project】−
活動代表者
体育研究所長 石手靖
本プロジェクトは、東京2020オリンピック・パラリンピックに先立つ英国オリンピック・パラリンピック代表チームの事前キャンプに対するボランティアサポートを主に日吉キャンパスで多角的に展開します。この活動に興味のある積極的な塾生の参加を期待しています。

本プログラムは3年計画のプログラムであり、2019年度は2年目の位置付けとして活動を展開した。主に、基礎的な知識向上や社会的スキルの獲得を狙った導入のプログラムとして【1:概論理解】、本プログラムのメインプログラムである【2:英国視察】、2018年5月にBPAの受け入れが正式に決まったことを受け、BPAをサポートするためのプログラムとして【3:障がい者理解】、の三つを今年度の活動の柱とした。
【1:概論理解】
KEIO 2020 projectとして新たに新入生も迎えた後、7月には『公開講座Thinkラグビー』の企画をし、体育会蹴球部OBであり元ラグビー日本代表主将である、廣瀬俊朗氏とのトークショーの打ち合わせをはじめ、ラグビーを楽しむための各種体験ブースの立案・運営を行った。また9月からは港北区と連携し、広報よこはま港北区版にてコラムの連載がスタートした。「2020年 港北区に英国チームがやってくる!」と題し、地域住民向けの関連情報を学生目線で発信し、掲載されるまでの手続きを学んだ。また、組織運営のためのミーティング、新企画の立案や進行中の企画の話し合いなど、グループワークの機会を多数設けることで、対象者が試行錯誤しながらも目的を成し遂げるための協調性やリーダーシップを学びながら、実践し、磨いてきた。その他の活動については、KEIO 2020 projectホームページ等を参照されたい。
【2:英国視察】
11月19日から25日までの7日間で英国視察を行った。BOA・BPAのスタッフに2012年のロンドン大会のメイン会場であるオリンピックパーク(Queen Elizabeth Park)を案内していただき、さらにはBOA・BPAオフィスにてKEIO 2020 projectの活動に関するプレゼンテーションを行った。昨年以上に、具体的な意見交換を行うことができ、今後の更なる連携に期待が高まる機会となった。また別日には、2012年のロンドン大会にて英国チームと日本チームの事前キャンプ地となったラフバラ大学の視察を行った。各種スポーツ施設や設備の充実さに驚きを隠せない学生も多く、また全室バリアフリーとなっている宿泊施設見学では細部に渡る配慮、気遣いを肌で感じることができ、バリアフリー環境に対する理解を深めることができた。さらに、約200名が集まった英国三田会にも出席する機会をいただき、塾員の方々と交流を深められたことは参加した教員、学生ともに貴重な経験となった。帰国後には、視察メンバーによる情報共有として、報告会も行われた。
【3:障がい者理解】
BPAサポートの柱として、今年度より日吉キャンパスのバリアフリーマップ作成に着手した。作成を進めるにあたっては、心理学教室の中野教授(経済学部)や、共生環境推進室と連携し、キャンパス内の視察やミーティングを重ねている。完成にはもうしばらくの時間を要するが、BPA受け入れ時はもちろん、そのレガシーとして大学に活用され続ければ幸いである。
【まとめ】
参加者の多くが、BOA・BPAをサポートするまでに経験・実践しておくべき活動に対して必要な行動力を主体的に発揮しているが、その貢献度や負担にばらつきがあるのも事実である。本プログラムに参加した学生個々の成長を更に促し、BOA・BPAを最大限サポートできるよう2020年度も活動を推進していきたい。